和らぎ処

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マスクを知る:必読① 規格・種類

 

どこか ちょっと おかしい…ンじゃない? 今の ニッポンは…

 

ホームセンター、スーパー、ドラッグストア…

マスク(各種)、手指消毒スプレー、消毒用エタノール…が、どこに寄っても棚は空っぽ… なぜだかトイレットペーパーや種々の紙製品も…

そういえば、似たような社会現象が発生していたっけ、あの当時も…

2度の石油ショックやPM2.5騒ぎの頃…

家庭での緊急時対策が、大地震だけではないのに、ちっとも学習できていないみたい…

 

我が家では、日常消耗品類はそれなりに予備ストックを常備しており、今回の”異変”でも無影響で、マスクや消毒液、トイレットペーパー等を新たに買い込む必要性がありませんが…

 それにしても、社会もご家庭も、非常時への備えの心許無いコト…

 

こんな時、最も身近に自己防衛可能な手段のひとつがマスクの着用…

知っているようで意外に知らないコトも多いマスクについてのアレコレをまとめてみました。

 

最近、街中でも、病院でも、TV画面…でも、身近なマスクなのに、正しい使用法をちゃんと理解していないマスク着用者を少なからず見かけます。

PM2.5騒ぎの頃にはマスクの性能を盛んに取り上げたマスコミも、今回は脇役扱い…

マスクを使う人々も、なぜかマスクのことに無知故か…との感がある今回のこの奇妙な光景…

 

<PM2.5騒ぎの頃には…>

正しい情報を広めるべく流れたTV映像で、口と鼻を覆ったマスク姿に、マスクと顔の肌が密着不良で隙間があればマスクのガード性能が極端に低下する…という内容もまだ記憶に新しい。

記憶に残っているのは、吸気時にマスクを通過する空気量は半分ちょっと…で、鼻筋等の隙間を経由するのが4割余…だったかと。

マスクはちゃんと肌と密着させなさいとのメッセージだった。

 

<マスクの買い占め>

そのマスクも、店頭での品薄や在庫切れ、買い占め・買いだめ等々のニュースも流れる昨今…

以前、冬季の黄砂襲来時や数年前のPM2.5騒ぎでもマスクがもてはやされたっけ…

次第にあの当時と似てきたような世情…

新型ウィルスを恐れてのマスク購入なら、一般的なマスクは店頭から消えないハズ…

どこかの歯車が狂っている… 

 

マスクは米国仕様:種類と性能>

PM2.5微粒子騒ぎの時もマスクの性能面が関心を集めたが、今回の新ウィルス騒動で

久々にマスクのコトを少々調べてみた。

 

日本では防塵規格マスクとしてDS1,DS2規格という労働安全衛生法に基づく規格があるようだが、日本国内で市販されているマスクは米国基準仕様のようで、米国の基準(ASTM:米国試験材料協会;下記参照)に準拠しているようだ。

 

      f:id:nijino-kakehashi:20200210180947j:plain

      例示:N95マスクの外箱 :……いろんな情報が記載されている

           このマスクはカップ型(後述)

 

  *医療用マスクの素材条件

    項目……細胞透過率、微粒子透過率、呼気抵抗、血液不浸透性、延燃性等。

    規格……レベル1から高規格のレベル3までの規格基準。

  *呼吸器防護規格:各性能を捕捉効率で規定。

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    フィルター性能(濾過効率)   低(95%) ⇄ 高(100%)

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    ①耐油性なしの規格  (N95、 N99,  N100)

    ②耐油性ありの規格  (R95、 R99,  R100)

    ③防油性ありの規格  (P95, P99, <P100)

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                     * 各数字は、捕捉率下限%を意味する。

                          *詳細はご自身でご確認を…

 

実際の医療現場では、高規格のレベル2、レベル3は呼気抵抗が高くて呼吸しづらく、日常の使用には不向きで、耐油性も求められておらず、従って、通常はN95マスクが使用されるという。

 

<微粒子サイズ>

とても重要な要素です。マスク様の形状ならなんでもOK…とはなりません。

目的微粒子を確実に捕捉可能かどうか…の視点でマスクを選択したいですね。

   ヒトの細胞10.0μm、   花粉30μm、              飛沫 ≧5~3μm、

       結核菌3μm、               PM2.5  ≦2.5μm   細菌 約1μm、

       ウィルス0.02~0.1μm

 

<マスクの性能>

  ・サージカルマスク:医療現場で汎用されるタイプ。

     5μm以上の粒子を捕捉。

     くしゃみ等の飛沫は水分が病原菌を包むので5μm以上のサイズに。

  ・N95マスク:PM2.5騒ぎの際に注目を集めたマスク。

     約0.3μm以上の微粒子を95%以上捕捉。

     PM2.5粒子は捕捉可。

     呼気漏れは10%以内。

          *ここでいう0.3μmとは、動力学的質量径(粒子の密度を考慮した数値)であり、

           数量中位径(実際の粒子径)で表すと0.0075μmとなる。

      【 N95マスクの形状 】

         ・カップ

     固定された形状で型崩れしにくい。

         ・二面折り畳み式(くちばし型)

     嘴用の形状で中央のエンボス加工が型崩れを防ぎ、高いフィット性を保持。

         ・三面折り畳み式

     上・中・下の三つのパネルで構成。

     顎を包み込んで装着するも顔の動きに柔軟な対応性を有する。

 

以上の諸点をまとめると…

①使用目的に適合したマスクを選択し、②自分の顔サイズにフィットしたサイズのマスクを選択し、③自分の顔とマスクに隙間が生じないようにマスクの形を微修正し、④マスクを目元近くから顎までをすっぽりと覆うように装着する、でしょうか。

                   ― 続く ―         

 

参考:例示

●サージカルマスクの性能と使用(こちら

●医療従事者向けの「N95マスク適正使用ガイド」(こちら

厚労省HP 報道発表資料(こちら

 

 

  マスクは 使用目的に照らして 選ぶべし