デンマーク カクタスの魅力
令和元年の師走もあと半月を残すだけ…のこの時期には、花屋の店頭に「シャコバサボテン」が並ぶ季節を迎えましたネ。
時には「デンマーク・カクタス」とのラベルも…
どちらもよく似ていて、同じ品種なのやら、似て非なるモノやら…悩まされます。
我家にも「デンマーク・カクタス」があり、開花が進んできました。
そこで、「デンマーク・カクタス」についての情報を搔き集め、整理してみました。
◆呼称について
※原種のシャコバサボテンと、その園芸品種を、どちらも慣用的に「シャコバサボテン」という。
※開花期が冬季なので、「クリスマスカクタス」ともいう。
※商品性の高い交雑種の一つを「デンマークカクタス」という。
◆デンマーク・カクタスについて
※「スクルンベルゲラ・オプンチオイデス」と「”スクルンベルゲラ”✖”バックレイ”」との交雑種で、開花期が12月頃の選別品種が「デンマーク・カクタス」の商品名で市場に流通する。
【 デンマーク・カクタス 】
・分類:サボテン科 スクルンベルゲラ属
・特性:森林性の常緑樹上着生植物。
サボテン同様に、過湿を嫌う。
耐寒性が弱く、冬季は加温下での管理が必要。
短日性植物なので、日照時間が短くなるとつぼみを付ける。
・茎: 多肉質で、ギザギザした縁の小判型形状で、葉茎節が連なりながら幾股にも分枝する。
(日照変化)
日光を十分に受けた葉は緑色が薄くなり、黄緑色が増す。
逆に、日照が不十分なら、緑色が濃くなる。
↓
(なぜか?)
↓
日照不足下では、光合成の活発化に迫られ、葉緑素が葉の表面に集まり濃緑化する。
日照十分なら、光合成をダウンさせようと葉緑素が葉の深部へ潜り緑色が薄くなる。
・花色:園芸品種では、主に、赤、ピンク、桃、黄、白…がある。
黄色と白色は、開花後の環境によって花色が変化する品種がある。
黄花 ⇒ 褐色へ
白花 ⇒ ピンクへ
花色の変化は低温下で開花させた場合に生じるが、アルビノ性白花は温度の影響を受けずに純白のまま。
・白花2品種の見分け方:
A) 雌蕊が赤紫色 ⇒ 白花で咲き、やがてピンク色へと色変わりする。
B) 雌蕊が黄色 ⇒ 白花で咲き、色変わりせずに白花のまま。
・注意:寒くなる頃に室内に取り込むと、室内灯にも敏感に反応して日照時間が長い時期だと勘違いしてツボミを付けにくくなるので、夜間は暗所管理が必要。
暖房を切った夜間の室内では、窓辺はガラス越しの冷気で夜温が異常に低下するので置き場としては相応しくない。
未熟な小さいつぼみは触れると落雷しやすいので要注意。
我家のデンマーク・カクタスは、冬季には当然室内管理です。
品種名は、「デンマーク・カクタス プチ ダイヤモンド」。
寒さ嫌いの洋ラン用にサーモスタット付きヒーターで温度管理されている屋内用ガラス温室で洋ランと同居しています。
※写真はすべて我が家のデンマーク・カクタス、同じ株で、白花種だけど開花後にピンク色へと色変わりする品種です。時々の微妙な環境の違いで色変わりする様子を比較するために撮影時期が複数年にわたります。