6月の梅雨期の季節を迎えて、樹齢約半世紀…ほどの盆栽仕立てのサツキが、日々、花数を増しててきました。
樹高は低く、左右水平に枝を広げた姿は見応えタップリ…と自画自賛です。
この鉢植えサツキは、長年に渡り、私のガーデニング歴を共に歩んできた思いで深い一株です。
あの頃は、手当たり次第に何でも育てたがっていた”お年頃”だったので、鉢植えサツキも10鉢を超えていたっけ…
挿し木で根付いたヒラドツツジは地植えし、石垣の法面を利用した懸崖仕立てで育てていて、今では、その高低差が約4mほどに育っています。
このサツキもそんな若かりし頃の思い出を刻んだ一株です。
あの頃のサツキは大半がいつの間にか姿を消し、残っているのはこの一鉢だけ…
しばらくはサツキへの関心が薄れ、枯らさない程度の手入れの時期が続いていましたが、ある年、止むなく鉢サイズアップの植え替え以降に再度手入れに熱が入り始めました。
実はこの一株、ちょっと珍しい咲き方なんです。
何が…って?
花の色…です。
一株に、白色、桃色、赤色という一株三色咲きなんです。
不思議…でしょ?
「先祖返り」という現象かナと思っています。
植物の世界では、人工授粉や遺伝子操作、細胞培養等を人為的に行なって新品種作出を行なっていますよね。
両親株それぞれの特性を受け継いだ新交配種が遺伝子的に固定されていれば新品種誕生…です。
でも、交配種が生育中に何らかの刺激を受けて、特定の枝や花等に交配親や先祖の特性が部分的に突然現れる現象が先祖返り…
この株の、そんな珍しい花姿を撮って見ました。
【 樹姿 】
一株に、三色の花が咲いています。
これからも、日々もっと花数を増やしてくれるでしょう…
【 花色 】
咲いた花の色は、赤色、桃色、白色の三色です。
枝ごとに異なった花色の花を咲かせています。
ご参考までに…
(ラストまでご一読いただいた方への御礼方々…)
サツキを取り上げたついでに、ツツジとサツキの主な相違点を対比し纏めてみました。
< ツツジとサツキの相違点 >
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比較点 ツツジ サツキ
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特性 常緑低木(≦2~4m) 常緑低木(≦1.5m)
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花:大きさ 大(約6cm) 小(約4cm)
花:雄蕊数 5~10本 5本
花:咲き方 一斉に咲く ポツリポツリと咲く
花:開花期 4~5月 5~6月
葉:大きさ 大(約4~6cm) 小(約2~4cm)
葉:表面 柔らかい毛がある 光沢がある
葉:硬さ 柔らかめ 硬め
生長:新葉と開花 新葉の伸びてから開花 新葉が伸びる前に咲く
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