和らぎ処

人知が及ばぬ大自然、旅で知る見聞、多様な趣味や興味への関心を強く覚える。

バス旅見聞録:日本最長吊橋、三県境交点の瀞峡渓谷、熊野本宮

2019年11月中旬のある日、家人のお供?での国内バス旅は久し振りのコト…


<バス旅の概要>
総走行距離:約460km超 (実質所要時間:約13時間半+自宅往復)
主な立ち寄り観光地
 道中点在する各地の温泉地は素通り…です。
  1)谷瀬(タニゼ)の吊橋奈良県十津川村
     日本最長の公道(村道)吊橋で、長さが297.7m、高さが54m。
     歩くと、橋が不規則に左右に揺れ、時に上下に揺れる。
  2)(ドロ)峡巡り奈良県十津川村) …… 特別名勝、天然記念物
     瀞峡は、熊野川水系の北山川にある吉野熊野国立公園内の奈良県三重県和歌山県にまたがる大渓谷。
     瀞峡は、下瀞(1.2km)、上瀞(2km)、奥瀞(28km)をいう。
     下瀞は両岸に巨岩・奇岩が迫る「瀞八丁」とも呼ばれる屈指の景勝地
     ウォータージェット船で渓谷巡りを楽しめる。
  3)熊野本宮大社参拝
     「城南宮」(京都市伏見区)を起点とする修験道熊野古道」の最終地「熊野本宮」を参拝。
     

その日は11月11日ゾロ目の日、天気予報は近畿地方は曇り/雨…
現地の降水確率は90%…
でも出発時は晴れ…

ところが、下車観光地ではすべて晴れ or 曇りで傘不使用。
全行程でも、乗車中に少々降雨があったけれど、観光タイム中は概ね晴れ時々曇り…の観光日和でした。

 

以下は、この日の見聞録です。


谷瀬の吊橋
日常生活に必要不可欠な道路で、れっきとした公道(村道)としては、日本最長の鉄線吊橋(297m)です。
すっごく長い吊橋なので、渡り始めると橋が左右に揺れ、時に上下にも揺れ、その揺れ方が不規則なので歩きにくいというだけではなくて、足元がとても不安定でよろけそう…
平衡感覚の正常さが問われます。
自分の平衡感覚の衰えは全くナシ…!

左右のロープにしがみつくコトもなく、ちゃんと往復できましたから。

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瀞峡
三県境交点
奈良県と、三重県和歌山県の3県の県境が川の中央で交わっているそうです。

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山彦橋
この吊橋もれっきとした公道(村道)で、長さが83m、高さが25m。
歩くとやっぱり不安定に揺れます。
両サイドには構造上必要そうなワイヤロープがあるだけ…
そのロープも、橋の真ん中で腕を伸ばしただけでは届きません。

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渓谷巡り
ウォータージェット観光船でした。
両岸からの巨大な岸壁には、所々でそれらしい名前が付けられていました。
時に激流となる川の水は、とても澄んでいましたね。

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熊野本宮大社
あぁ…ここが熊野古道詣での終着地の本宮なんだ…と感じながらお参りしました。
ずぅ~っと昔は、川べりに鎮座していたそうです。その場所には大きな鳥居が建っています。
洪水被害を避けるべく、現在地に移ったって聞きました。
散策可能な境内はさほど広くも感じませんでした。

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熊野本宮は、多くの場合、「八咫烏」(ヤタガラス)とセットで語られますよね。
天・地・人をそれぞれ表しているという三本脚のカラスは、太陽の化身「八咫烏」は神様のお遣い…
体色の黒色は、すべての色を含んだ吉兆色とか…
日本サッカー協会のマークも八咫烏がデザインされていますね。


台風大水害の爪痕

紀伊半島を襲った平成23年9月の台風12号の大水害の爪痕等が今も散見されました。
ランチタイムで立ち寄ったこの建物の屋根に乗っているこのモニュメント、波形をイメージした青いウェーブの位置まで川の水位が上昇したそうです。9mだったって… 当然だけどこの建物は完全に水没だったようですね。
肝心の川は、この建物の裏に流れていましたが、この日、流れる川面は崖下のはるか下方に…
ここからも遊覧船が発着していますが、所要時間が1時間…?、2時間…?というコトでパス…でした。

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乗船した遊覧船の発着場では、こんな場所も見られました。
壊れた吊橋の向こう側は和歌山県、こちら側は奈良県。両県境を小さな川が流れていました。

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この場所から遊覧船で少し上流へ遡るとまた「山彦橋」という吊橋がありました。
奈良県三重県をまたぐ吊橋ということになります。
台風の大洪水時にはこの吊橋まで水位が上昇してきたそうです。
よく見ると対岸の橋詰の下部に枯木が引っ掛かっているようですね。

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下船後この吊橋まで歩いてきて、対岸に渡って気付いたのですが、この枯木、確かに吊橋のワイヤロープに引っ掛かっていましたが、よぉ~く見てみると、幹が折れて橋に向かって倒れた状態のようでした。
折れた幹の先を目で追うと、折れた幹の株元が崖から生えていました。
なぁ~んだ…って感じでした。
枯れたのが先か、折れたのが先か、ともかく折れた松の木が引っ掛かった状態でした。

ところが、橋を渡り終えた橋詰に小さな注意札がぶら下がっていました。
「最近、の目撃情報が寄せられています。ご注意ください。」だって…
一瞬、山道の向こうの様子を窺いましたね。
そして早々に揺れる橋を急ぎ足で戻りました。