和らぎ処

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呟き:鉄道廃線是非、最優先検討課題とは?

<現状は…>

最近、JR鉄道網の一部廃線是非が議論されている。

廃線対象候補路線は、利用者数が少ない過疎地域の赤字路線…

そのボーダーライン基準は、「利用者1000人/km/日」辺りのようだ。

加えて、幾つかの除外基準も検討される由。

 

鉄道会社の言い分は、一日の利用者数が非常に少なく、多くはバス路線で代替可能であること、恒常的な赤字路線が経営上の重荷となり、耐えられそうにないこと、のようだ。

 

関係地域では、廃止されると不便だ!、困る!…との声が上がってくる。当然だろう。

 

 

<疑問が…>

★疑問:

 はたしてこのようなソロバン勘定的な観点で鉄路廃線是非の議論を進めてもいいのだろうか…?

 日本国という国家的な立場から眺めれば、もっと基本的で重要な存在価値観があるのでは無かろうか。

★存在意義:

 鉄道は、単純に経済面からの損得勘定からだけで存在しているのだろうか。

 鉄道は、唯一無二の大量輸送手段である。

★存在価値:

 故に、鉄道は、単なる損得だけのソロバン勘定だけでは必要性を判断できない、極めて重要な社会的基盤である。

 日本国土の過疎地域で鉄道網が消え去ったら、その過疎地域だけにとどまらず、日本国にはどのような影響が生じるか…

 

そんな議論は全く聞こえてこない。

 

どうなってんだ、このニッポンという国は…

 

 

<諺はいう>

古来より、諺は警告する。 『備えあれば 憂いなし』と…

我が日本が「平和国家 日本」を標榜して、平和路線を歩んでいこうとしても、外国には外国の利益優先の方針があり、諸外国が日本に同調するという保証は全くない。

外国とのお付き合いには、常に、性善説は全く存在しない、自己利益追求が基本だ。

外国との見解の相違、意見対立は日常茶飯事と肝に銘じておくべきだ。

いつ、外的環境が豹変してもおかしくはない。如何なる場合も常に備えを怠らずだ。

世界的には、過去にあった似たような事例が教訓だ。

 

 

<非常事態勃発すれば…>

備えとは…

ある日、突然、ミサイルが飛来したり、敵兵が上陸したり…もあり得る可能性だ。

日本は、国土防衛のため、直ちに反撃せざるを得ない。

またある日には、突如壊滅的な天変地異に襲われるかも知れない。

即座の人命救助や復興への足場がために迫られるだろう。

そこで必要とされるのが、必要資機材・防衛装備・人員の緊急大量補給路だ。

鉄道網は、平和時には利用者、貨物の便利な輸送手段であるが、非常時には重要な物資や人員の補給網となり得る。

極めて重要な国防基幹と認識すべきであろう。

ここで重要なのが全ての鉄道網が繋がっていること。迂回路の存在が非常時には特に重要な役割を果たせる。

即ち、平和時と非常時で異なる役割を有するのが鉄道網である。

 

 

<鉄道網廃止議論の前に議論を…>

過疎地を走る赤字鉄道網の存廃を議論する前に、日本国の安全性確保上の重要性がどの程度かを評価すべきでは無かろうか。

廃止対象候補鉄道路線が、国家非常時における大量補給路の役割をどの程度果たし得るかどうか…

鉄道廃止が、将来の日本国家防衛上、致命的な影響を及ぼしては本末転倒、言語道断であろう。

 

鉄道網廃止云々の議論は、先ずは、国防、安保に深く関わる識者も交えながら、コレまでとは異なる、日本国家存亡というより高所からの迂回路を保った鉄道網の存在意義に関わる議論を深めることが将来の日本国にとって有益ではなかろうか。

廃止候補赤字路線の国益面からの存続に、”公共益負担協力金”的な国民負担の是非も議論の対象となり得るだろう。

 

願わくば、このような声が聞こえてくるような日本でありたいものだ。

なぜこのような観点からの議論が湧き上がらないのだろうか…

国土防衛、国土保全は誰かがしてくれること…と捉えているなら、日本国民として極めて不幸な事態だ…

摩訶不思議な国ニッポン…

 

備えあれば 憂いなし

 

後悔 先に立たず

 

今一度、噛み締めたいものだ、この古からの諺の意味を…

これが国益優先… 未来の平和で豊かな日本を維持するひとつの確かな道…